絹じゃない素材

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絹じゃない素材

On 6月 9, 2017, Posted by , in 着物作り, With No Comments

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梅雨時でもスッキリした着物しか染めない、カラーズ京都の長瀬澄人です。

 

カラッとした爽やかな日が多いですね。
絶好のレジャー日和ということは、そっくりそのまま着物日和だとも言えます。

単衣ならではの軽さのため、風で上前がヒラヒラはためくのがまた心地良いと思うのは私だけでしょうか。

 

ただこれからの時期は、汗対策や雨対策の煩わしさも手伝って、気軽な浴衣を中心に着るという方も多いかと思います。
私も6月半ば以降で暑い日なら浴衣を着ても、誰かに迷惑をかけることがないなら構わないと、そのようにしています。

とても贅沢なことなのですが、絹専門の染めの技術者という立場もあり、いわゆる柔らか物の縮緬や紋意匠の正絹を着ることが常である私の場合、光沢のない絹以外の素材を着るのは、浴衣くらいです。

 

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そして、浴衣は本来リラックスウェアとしして着るものなので、気軽で快適で実用的なことが第一で、正絹の光沢あるキチンと感の対極に位置します。

その中間に、昔ならウールの着物や、綿や麻の丈夫な素材のもの、各地域で栄えた紬の着物など、日常生活のための、いわゆるデイリーウェアにバリエーションがたくさんあった訳ですが、それらは昭和時代に洋服に取って代わられたため、今は非常に少なくなっています。

着物愛好者の中には、そういった日常性をカバーする着物を求める声も多いようで、カラーズ京都でもそのようなお問い合わせをいただくことがあります。

 

私個人的にも、染料が跳ねて汚れてもいいような、また動きやすい着物でも着て、染めの作業をしたいと思ったりします。
かと言って、作務衣や割烹着は、正直あまり着たいとは思わないんですよね。

綿や麻、ウールやポリエステルなど、絹以外の素材も、技術的にはカラーズで染められない訳ではなく、これまでもいろいろと試作してきた経験はあるのですが、結果的にはどれも絹を染める以上のコストがかかってしまい、商品にするのが難しかったり、コストを下げようとすると、あまり着たいと思うような仕上がりにならないという現実があります。

自分の中の着物美学みたいなものに沿わないなら、やめておく方がいいとなってしまう訳です。

 

ですので、カラーズ京都では原則として、絹以外は染めていません。

それでもどうしても…とおっしゃる場合は、ご相談ください。

 

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やはり専門外の事は、一見同じように見えても、勝手が全然違うものなので、餅は餅屋じゃないですが、絹を染めることに集中しようと思います。

その代わり、一つ一つを丁寧に、味わいや奥行きがあって、大切に愛されるような着物を作りたいと考えています。

 

そんな着物をお求めの方は、ぜひカラーズ京都にご相談くださいませ。
ただいま6月はカラーキャンペーン「グリーン」を実施しています。

ぜひご利用ください。

 

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