紅葉の時期は、少し神妙な面持ちでオシャレな着物を染める、カラーズ京都の長瀬澄人です。

朝晩の冷え込みも強くなり、紅葉も日に日に少しづつ見頃を迎えつつあります。
どの観光地も、本当に外国人客が多いというか、日本語があまり聞こえてこないような状況ですね。

それだけ京都は観光立国と言える訳で、さらに今も増加が続いているという状況ですから、観光客向けのレンタル着物が増えることも当然なのかもしれません。

かつて業界で名を馳せた着物メーカーが、レンタル着物屋に移行するケースなども、今や京都では当たり前のようになってきた感もあります。

私自身は、着物製造販売メーカーの減少や、レンタル着物の増加は、ある意味自然なことで、仕方ない部分があるとは思います。

ただ、正直に良いモノづくりをしてきたところが無くなってしまうことに対し、時代の移ろいとはいえ、寂しさを感じてしまうのは、誰でもあるのではないでしょうか。

私は職人として、作り手として、アトリエとして、これからも長く続けたい意思があります。

季節の巡りに沿って紅葉し、やがて散ってゆく葉は、その美しさがあると思いますが、その間にも、まだ青々として生き続けている葉もあります。

着物の世界も、一時期に比べると廃れたようにも見えるかもしれないですが、まだ青い存在として、今や次の時代を美しく彩ることを真剣に取り組む人間がいるのも事実だと思います。

紅葉の時期には、毎年そんなことを考えてしまいますが、明るく前向きに、次はどんな付下げを染めようか、じっくり考えたいと思います。

引き続き11月は紫色でキャンペーン中です。

アンテナがピクっと反応する方は、ぜひご利用ください。