常に前向きな姿勢を崩さない、カラーズ京都の長瀬澄人です。

ここしばらくバタバタとしており、ご報告が遅くなりましたが、カラーズ京都は、お陰様でこの4月でショップになって一年が経ちました。お客様はもちろん、ご協力いただいている関係者の方々にも、大変感謝しております。誠にありがとうございます。

いわゆる1周年ということになるのですが、実はアトリエとしてのスタートからは、すでに10年が経っていて、私個人的にはそれの方が感慨深いものがあります。

当時すでに、人の手で染めるの着物の生産が減り、プリンターなどの機械で印刷する着物の生産が加速的に進む傾向にありました。

この道40年以上を誇る腕利きの職人さんたちが多く在籍する、老舗名門工場ですら、仕事量を確保することが困難な背景の中、27歳のヒヨっ子のような職人が一人で独立するなど、今から思い返すと無謀にも程があるとも思えます。（笑）

実際、周りを見ても、誰も私と同じような境遇の人はいないという孤独感に襲われながら、ひたすら向かい風の中を歩いている感覚で、さらにはどんどん足元はぬかるんでくるような、難しい状況の中で続けた10年でした。

しかし、苦労も多い代わり、逆に多くのことを得ることができたとも感じています。

何より独立当初に比べ、どんどん自分自身が着物を好きになっていることや、常にプラス思考で前向きに考えることについては、人並み以上に身に付いたのではないかと思います。
今後もその経験を生かし、ほんの少しのことかもしれませんが、お客様の喜びに繋がるよう努めたいと思います。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、1周年と特に関連する訳ではないのですが、新たにキャンペーンを実施いたします。

「月替わりカラーキャンペーン」

という形で、月ごとに色を設定いたします。
その色をオーダーいただきますと、少しお得になるという内容です。
もう4月は終盤ですので、4・5月は合併し、キャンペーンカラーは【ブルー】です。

ブルーと言えば、洋服でも馴染みのある色で、比較的コーディネートもしやすい色として、年齢や季節を問わず人気のある色です。

その昔、まだ植物や鉱物、昆虫などの天然染料しか存在しなかった時代には、青系の色素を抽出できる素材は甚だ貴重で、染めることが極めて困難だった色でもあり、江戸期の衣服資料などを見ても、特に濁りのないスカッとしたブルーは、ほぼ見当たりません。

また日本では、ジャパンブルーの呼び名で連想できる藍色がありますが、古来からの本格的な藍染は、一般的な染料とは全く異なる性質であり、染め上がった後からも、まるで生きているかのように、少しずつ色の相が変化してゆくという特殊な染めであるため、思い通りの色目にコントロールすることは至難を極めます。

青の染めにまつわるウンチクはさて置き、カラーズでは、淡いブルーから、発色の良いビビッドな青、格式漂う紫紺などなど、京友禅の雅な青を踏まえながら、現代の街並みにも違和感のない色に染めることを心掛けています。
ぜひこの機会に、青にアンテナを張ってみてください。

そして、ぜひご注文くださいませ。

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